LOVE School LifeⅡ【完結】
11.穏やかじゃない
少し先を歩く秋人の背中を見つめる。
無言の秋人が怖い。
怒ったのだろうか。
それとも呆れたのだろうか。
「愛ちゃん、どこ行こうか」
秋人は何ともない風に笑ってみせるけど、その顔は酷くぎこちない。
気にさせてしまってる自分。
私が秋人と険悪になってどうするんだ。
友達だから、ダメとか。
ぶっちゃけわかんない。
私は秋人と喧嘩なんてしたくないんだ。
「愛ちゃん?」
俯き、黙ったままの私を心配そうに覗きこむ秋人。
その秋人の腕をがしっと掴む。
「ど、どしたの?」
驚いた顔を見せる秋人。
「……、ごめん」
「え?」
私の言葉に目を見開いたまま、秋人は動かない。
そのまま私は続ける。