LOVE School LifeⅡ【完結】

「オールしたって事は、全く寝てないの?」

「うん、全く」

「そっか。じゃあ、おいで」

「……はい?」



お茶出すかと思ったわ。
秋人は両腕を広げて、いつでも迎える準備OKって感じだ。


意味不明。
何故そうなる。



「いいから、おいで」

「……どうして」

「寝ていいから」

「いや、結構です」

「もうっ、愛ちゃんは素直に来たらいいの!」

「は!?え!?ちょ」


口を尖らせた秋人は、こっちに近付くと私の腕を取って無理矢理抱き締めた。
秋人に寄りかかる様な体勢。


「無理して来なくても大丈夫なのに。
寝坊したって、俺は気にしなかったよ」

「……そんなの、」

「わかってる。出来ないのが愛ちゃんなんだよね。
だから、寝ていいよ」

「無理」

「うーん、じゃあこうすれば眠れる?」


秋人は悩む声を出した後、優しく背中をトントンとしてくれた。


私は赤ちゃんか!
そう、思うけど。


それが思いの外、気持ちよくて。
秋人の体温も心地よくて。


まさかとは思うけど、徐々に瞼が下がって来て。
本当にまさかとは思うけど、そのまま眠ってしまった。
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