LOVE School LifeⅡ【完結】
「何か用事があったんじゃないの?」
「……いや、漫画借りたかっただけだから」
「どれ?いいよ、持ってって」
秋人から離れようと、体を動かすけど秋人の腕は一向に離れない。
どういう事だ。
「いや、いいよ。二人のラブシーン見たくねえし」
瞬は更に眉間に皺を刻むと、今度こそこの場所から立ち去った。
「……」
「……」
静寂が私達を包む。
密着した体を動かす事も出来ず、ただ息を潜めた。
「……なんか、ごめん」
何の謝罪だろうか。
疑問を浮かべた顔で、私は秋人の言葉の続きを待つ。
「俺のだぞって、瞬にちょっと見せつけちゃった」
そう言うとてへっておどけながら、舌を出す秋人。
きっと、昨日の瞬が私に言った事を気にしての行動だったのかも。
私に興味があるって瞬は言ってた。
瞬は面白半分で、絶対楽しんでるだけなのに。