LOVE School LifeⅡ【完結】
「愛ちゃん」
「んー?」
「……」
「これ、美味しいよ。秋人も食べる?」
そう言いながら、私は食べかけのハンバーガーを秋人に差し出す。
その時に秋人の悲しそうな、悔しそうな顔が目に入った。
「……」
何で、秋人がそんな顔するんだろう。
別に私が勝手に勘違いしてたんだ。
しそうになったんだ。
あまりにもあの時間が幸せだったから。
「愛ちゃん、勘違いしてるよね?」
「何を?それよりも食べないの?」
私は笑みを張り付けたまま、更にハンバーガーを前へと出す。
だけど、秋人はそのハンバーガーになんて目もくれずに私だけを見ていた。
「俺、そのまんまの意味って言ったよ」
「……」
「愛ちゃんが大好きだって事だよ?それ、わかってる?」
「……わかってるよ」
わかってる。
秋人の大事な人が誰かって事ぐらい。
わかってるよ。
だから、再確認させないでよ。
胸が痛むだけだから。
キリキリと痛んで、苦しいだけだから。