LOVE School LifeⅡ【完結】
秋人の家に到着して、部屋に通される。
何度来ても、この家は静かだ。
誰もいないんじゃないかって思えるぐらい。
「本当に静かだよね、この家」
机の前に座り私がそう言うと、秋人は少しだけ驚いて笑った。
「そりゃそうだよ。この家に住んでるのは俺と姉貴と父親だけだし」
「そうなの?」
「そう。父親は仕事で家にいないし、義母は俺と住みたくはないんだって」
「……、そうだったんだ」
言葉に詰まりながら、私はどうにかそう答える。
「その姉貴も来週この家を出てくよ」
「えっ!?」
それに驚きの声を上げた。
嘘でしょ?
麗さんがこの家を出て行く?
どうして?
まだ大学通ってる筈なのに。
就職とかでもないでしょ?
様々な疑問が浮かぶけど、すぐに言葉にはなってくれない。