LOVE School LifeⅡ【完結】
「……っ」
眉を顰めて、苦しそうな表情をする秋人を私はただ見つめた。
心臓がうるさくて、どうにかなっちゃいそうだった。
喉はカラカラで、うまく何か言葉にする事なんて出来なさそうだ。
更に顔を歪めた秋人は立ち上がると、一言。
「……ごめん」
そう呟き、部屋から出て行った。
私を残して。
秋人が遠ざかる気配だけを感じながら、私は動けずにいた。
……はは。
振られちゃった。
私の覚悟は、なんて呆気なく散ってしまったんだろう。
引いたのかな。
私から迫るだなんて。
たった、一度で良かったのに。
おかしいな。
こんなに胸が痛くて、苦しいのに。
涙は出て来ないんだ。
どうしてかな。
乾いた笑いだけが出て来て、手で顔を覆う。
バカだな。私。
本当に。
結局、昨日の幸せな時間をまた欲しかっただけなんだ。