LOVE School LifeⅡ【完結】
13.一時だけ
どれだけ泣いたんだろう。
私は秋人の事でどれだけ泣くのだろう。
大好きだと思えば思うほど、どんどん秋人を欲しくなって、存在が大きくなっていく。
「……、っ」
瞬は何も言わず、ただ後頭部を抑えたまま動かない。
瞬の胸元は私の涙でぐちゃぐちゃだ。
洋服は涙で濡れて冷たくなっている。
きっと、それは瞬にも伝わってる筈なのに。
何も言わない。
「……ごめ、ん」
どうにか、涙がおさまった私は謝罪の言葉を口にする。
「もう大丈夫か?」
それは酷く、優しい声で本当に瞬のかと耳を疑った。
驚いて顔を上げると、そこにあったのは普段通りの無表情の瞬だった。
あれ。聞き間違い?だよね。
いや、私の勘違いか。