LOVE School LifeⅡ【完結】
「~~~~~っ」
「ラブ!?」
「愛ちゃん!?」
秋人が私に手を伸ばすより先に、結城が私に触れた。
頬をそっと撫でる。
伸ばしかけた秋人の手は、ゆっくりと元の場所へと戻って行く。
そして、くっと顔を歪めた。
「……ラブ」
結城の触る手が優しい。声も優しい。
それに、顔も眼差しも全てが優しい。
「ご、め…、」
「いいよ、無理に喋らないで」
結城は親指でそっと涙を拭う。
次々に涙は溢れるけど、何度も何度も拭ってくれる。
「ちが、うんだ」
「……」
「…と、もだちに、元々、もどれなかった」
「……どういう事?」
結城の手がぴたりと止まる。
ひっくとしながら、私は涙をカーディガンの裾で拭うと秋人の方を向いた。
秋人は遠慮がちにこっちに視線を合わせる。