LOVE School LifeⅡ【完結】
私の顔にキョトンとして、首を捻る麗さん。
「あれ、知らなかったのか?」
知りません。
知らないです。
てか、それ、絶対秋人本人は言わないと思います。
麗さんは俯かせると、眉を少しだけ下げる。
「ああ、そうか。愛には言ってると思ってた。
……ちょっと複雑でな。
父親の愛人の子供が秋人なんだよ」
「………」
「妾の子供ってわけだ」
「……秋人の、母親は」
「死んだよ。あいつがまだ5歳か。そのぐらいの時に事故で。
引き取ったのが、父親であるうちの親父」
「……」
秋人は、安達家の人間ではなかったのか。
だから。
だからか。
秋人が、今まで幾度となく辛そうな顔をしてた理由は。
養子だったからなんだ。
「まあ、そりゃ…妾の子なんてうちの母親にとっちゃ面白くねえわな。
世間的にも風当たりは冷たかったよ」