LOVE School LifeⅡ【完結】
5.カコバナ
それから、私と麗さんはたくさん話をした。
結城の話もした。
私の前の学校での話もした。
少しだけ。
麗さんと近付けた様な気がする。
「そろそろ帰るか。暗くなって来たし。
待ってろ。秋人連れて来るわ」
「えっ!?」
私はぎょっとしながら、麗さんを引き止めるけどもう遅い。
襖をさっさと開けて、秋人の部屋へと向かっている。
麗さんを引き止めようとした手が宙を仰ぐ。
……いいのに。本当に。
確かに、さっきは秋人に会いたくて堪らなかったけど。
今会ったら、泣いちゃいそうだ。
「あ?何でだよ?いいから責任持っててめーが送れよ」
「…わかった」
そんな声が襖の外からする。
恐る恐る襖から顔を出すと、そこに頭を掻いてる秋人がいた。
私を見付けると、目を真ん丸にする。