ミステリー
やがて二人分の料理が運ばれてきたので、悪魔と一幸はめいめい食べ始めた。



『てか、僕、一年前、玄関の外に大きい◯◯イダーが一匹いて怖くなって、
携帯で警察に電話したんだ。』

一幸がみそ汁を飲みながら言う。



『はあ??』


悪魔は食べかけの竜田揚げをもうすこしで吐き出すところだった。


『害虫駆除業者に電話するほうが、まだ筋が通ってるだろが。



てか一幸、もう子供じゃないんだから、
人に迷惑かけないように気をつけるのも大切だぞ。

考えたらわかるが、警察の人だって、関係ない通報に付き合ってたら、本当に緊急の通報を受けられなくなるぞ。
そしたら、緊急の事態に対処できなくなるだろ。
そんなことなったら大変だろ。


いかした男を目指すなら、他人に迷惑かけないことも、気を付けないとな。』


悪魔が言うと、一幸は
『ごめんよ・・・・』
と申し訳なそうに謝った。



『別にいいから。これから気をつけろよ。
お前はきっと生かす男になるぜ。』

悪魔はそういうと次々と自分の頼んだ料理を食べ始めた。

食べ終わり、パフェが運ばれてくるとそれも食べ、
今度はタルトセットを注文した。

一幸は、
意外とスマートな人のほうが良く食べるんだなあ、と感じた。
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