ミステリー
一幸のマンションから、少し歩くと、
カラオケがある。

悪魔と一幸はカラオケに入った。


『今日は、すいてるほうだよ。いつもなら、フリータイムに制限かかるもの。』
と、一幸が言い、曲を入力する機械とマイクを、悪魔にも渡した。


『おー、どーも。』

悪魔は早速一曲目を入れた。

キスキスフットの、君だけに永遠のキス、である。

悪魔の歌声はとても美しく、一幸は聴きほれた。


『いいか、次の彼女とカラオケデートに来たら、
自分の得意な歌で、聴きほれさせるのも、一つの手段だぞ。
かなり効果的だぞ。


ちなみにこの歌、
俺が作詞作曲したのだから、
カラオケで歌ってもらえると、かなり
印税が入るから助かるんだよな!

あと、ヘイセイボーイズの
最新のアルバムの曲の大半と、WESTプリンスのセカンドアルバムの曲の大半も、
キスキスフットとアフタヌーンガールズの最新曲も、俺が作詞作曲したんだよな!』

と、悪魔は機嫌の良い笑みで言った。


悪魔はマイクを置くと、椅子から立ち、
部屋内の受話器を取ると、
フルーツスムージーとスイーツセットを合計二人分注文した。

『俺が出すぜ。
お前が今よりリッチになったら、
今度はお前に奢ってもらうぜ。』

悪魔は受話器を置くと、
椅子に再び座る。


『ありがとう、僕、一日も早くリッチになるよ。』

一幸は言い、曲を入力した。
WESTプリンスの『バンザイ夢マンカイ』だ。


プロモーションビデオと同時に曲が流れると、
一幸は元気よく歌いだした。


『へえ、なかなか、良い歌声してるな。』

悪魔は曲を入力する機械をいじり始め、『いきなり採点』のボタンを押すと、
バンザイ夢マンカイが採点モードになった。

何と、一幸の歌ったバンザイ夢マンカイは
99点だった。

『へー、お前こそやるなあ。
お前、実は、結構才能にあふれてるんだよ。』

悪魔が拍手する。

『そおんなあ、
悪魔くんに褒められると僕少し緊張するよ。
悪魔くんて、悪魔より天使に思えるときがあるよ・・』


と、一幸が笑って言った。

すると二人分のスイーツセットとフルーツスムージーが運ばれてきた。


『ありがとうございました。』


悪魔と一幸が、店員に同時に言った。



『うまい、いける、いける。
やはり、うまいもの食べるのも、
元気になれる秘訣だよ。』


悪魔は早速スイーツセットとフルーツスムージーを飲み食いし始めた。


『本当だ、おいしい。』
一幸が、スイーツセットをいくらか食べると言った。

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