ミステリー

悪魔が瞬間移動で、一幸のバイト先に行くと。

一幸は、パンを並べている最中だ。


すると一幸に、イケメンな外国人男性が話しかけた。


一幸はなかなかいい発音で答え、外国人男性は、パンコーナーの角を曲がり、隣の通路に行くと、かごにインスタントのお茶とコーヒーを入れて一幸の元へ戻って来た。


外国人男性は、一幸に
サンキュウ、と笑顔で言い、他の売り場へ歩いて行った。


『へえ、あいつ、やるやつだよ。
あいつ、たいしたやつだよ！』

と、悪魔が言った。



悪魔のそばで、女子中高生が何人か、悪魔を見つめながら話している。

『わ、あの子、めっちゃかっこいい』

『アイドルみたい。零くんや、岸くんや、玄樹くん並みだね！』

『てか、今すぐジョニーズ事務所はいれるわ。
キングプリンスに、
いそうなルックスだよね』

『あの子もかっこいいけど、さっき外国人のお客さんに、英語で受け答えしていた店員さんも、なんか生かすよ。なんか、いかす、ていうかできる男って感じ』