ミステリー
あやめは、17歳になった日の夜(学校の友達からも、カラオケでお祝いしてもらえたし、家で両親と両祖父母からも盛大にお祝いしてもらえた)、
不思議な夢を見た。



真っ暗な空間の中に、女の子が一人いる。

女の子は、生気のない目をしてたし、
髪もボサボサで、着ている服もボロで、しかも醜い容貌だった。


誰だろう?あの子は?
あやめは思った。


女の子は、
下を向いている。


すると女の子の後ろから
石ころがいくつか飛んできて
女の子の後頭部にあたる。


それから、誰かの足が女の子の足をひっかけて、女の子を派手に転ばせる。


女の子が転ぶと、ギャハハと
意地の悪い笑い声が起こる。


な、なんてひどいことを、
とあやめは感じた。



その女の子は、ゆっくり起きると、
いった。


あやめさん、
あなたは、私なの。
あなたは、美少女に
生まれてよかったわね、
愛される容貌に生まれてよかったね。


「え?あなたがわたし?」
あやめが尋ねると、その女の子の姿は消えた。

そこで夢が終わる。

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