ミステリー
あやめは妖精の話を聞き終わると
泣き出した。


「確かに、私だってルックスのいい男の子に惹かれたり、ルックスのいい俳優さんに一目惚れしたりするけど、
ルックスが好みじゃないだけで、辛く当たったり悪口をぶつけたり、蔑んだりするなんてかなりひどいのね。
わたしは幸い、今まで意地の悪い人には会わなかったけど、
普通は生まれるとき、顔立ちなんて選べないもの。



ルックスを理由にいじめたり侮辱したりなんて意地が悪すぎる。


その人をそんなに嫌いならほっとけばいいのに。


ルックスを理由に、侮辱したり辛く当たったり、人間扱いしないって、ひどすぎるし、意地が悪すぎる。

普通は、ルックスを選んで生まれることはできないし、性格の欠点は自分で治すことができるけど‥」


「あの子が亡くなったのは、18年前。
そして、あの子があなたに生まれ変わったの。だからあなたが生まれる前に、あなたに好きな容姿を選ばせたの。
今度はあなたが幸せになれるようにね」


と、妖精が涙ぐんでいう。
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