ミステリー
二人が長女の面倒を見てる間に、
妖精は、キッチンに行くと、
一瞬で人間の背丈と同じ背丈になり、
夕食を作り始めた。
それから長女に飲ませるミルクも作った。


妖精の作った夕食は、
ヘルシーで家庭の味と言えるメニューが
勢ぞろいだった。

昇と美紀は、
大喜びで妖精の夕食を食べた。
二人は、長女が生まれて以降、
ゆっくり食事をしたのは
かなり久しぶりだった。



食べ終わると
美紀は妖精に、小さな声で言った。
『昇さんの胃袋掴みたいから、
あなたのレシピ、教えてほしいわ。』

もっとも昇は、美紀の料理や手作りのお菓子を、いつも満足して食べてくれてるが。

『構いませんよ。』
妖精が言った。


それから美紀は、長女に
妖精の作ったミルクを飲ませ、
昇は妖精の食器洗いを手伝う。
長女は、まったくぐずらず、
ミルクを全て飲み、眠った。

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