ダイヤモンドの未来
私の左足は、足関節脱臼骨折という足首の骨折。

ピンを二本、骨に刺し、整復されていた。

退院時に、「1ヶ月後に様子を見せてください。ピンは一年くらいしたら、抜きますから。」

と言われた。

けれど、もう二度とあの医者には会いたくなかった。

退院後、足を大事にする生活が始まった。

普段の生活には、問題がなく回復した。

ただ、長距離を歩いたり、冷えたりすると痛みが出ることがあった。

医者にかかることが怖い私は、なんとか自分で知識を持ち、対処できるようにと薬剤師を目指した。

父が亡くなり、母に負担をかけずに自立して生きるためにも、資格が欲しかった。

そして、実家から一時間半ほど離れた総合病院へ就職。

本当は歩き回らずに済む、小さな薬局がよかったが、新人ではなかなか難しかった。

< 10 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop