ダイヤモンドの未来
手術

◆入院

朝、先生の車で病院へ向かう。

迎えに来てもらったという事実とこれから入院・オペという現実に、緊張してしまいうまく話せない。

「緊張してる?」

「…はい。」

「まぁ、オペ前だしな。」

オペだけじゃないんですけど。

どうして、先生は迎えにまで来てくれたんだろうか。足が痛くて、可哀想で、同じ職場で主治医だからだろうか。だとしたら、人がよすぎるというか。この行動の裏にある先生の気持ちを期待してしまい、余計に緊張が増す。

会話は少ないままに、病院が近づく。

「あっ、どこか離れたところで、降ろしていただければ。」

「いいよ。正面玄関に送るよ。」

「えっ…」

「正面の方が、逆に患者しかいなくて目立たないから。」

でも、もし誰かが見たら、どう思われしまうのだろう。

「別に目立ってもいいけど。」



「後で、診察室で。」

「はい。ありがとうございました。」

結局、正面玄関のロータリーで、車を降りた。
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