ダイヤモンドの未来
食後は、休憩する人が多いらしく、皆ベッド周りのカーテンを閉めていたので、私も閉めた。

薄い緑色のカーテンに囲まれた空間。

あの時は、黄色のカーテンだったかもと思い出す。 

病院には毎日通って、見慣れているはずの光景なのに、患者として存在すると色々考えてしまう。

ベッド周りのカーテンを開けて入ってくるのが、あの医者なのではないかと怖くなる。

ただ、あの時と違うのは、個室ではなく4人部屋だということ。カーテンで視界は遮られているが、音は筒抜けだ。プライバシーはないとはいえ、安心感は強い。


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