ダイヤモンドの未来
夕方、澤田先生が回ってきた。

「失礼します。」

と部屋に入ってくる先生。

私のベッドの左側へ来る。

診察をするためか、ベッド周りのカーテンは閉められた。

「昼は食べられた?」

「…はい。」


「どれくらい?」
私の返事に不安を感じ取ったのか、具体的に聞かれる。

「…半分くらいです。」

とりあえず、頷く先生。

「緊張したり、疲れたりするとあまり食べられなくなる?」

確かにそうだけど…
「そういうときも…」
曖昧に濁す。


「好きな食べ物ある?」

「うどん。」

思わず本音が漏れる。

「うどんかぁ、おいしいよね。
病院食にはあんまり出ないかもだけど。」

にこっとする先生。

恥ずかしい…

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