ダイヤモンドの未来
「コールなかったけど、足痛くなかった?」

「はい。」

「痛くないのはよかった。部屋来たかったけど。」

と笑う。

「俺、今日はこれで帰るけど、何かあったら、もちろん、何もなくてもメールして。

明日もちょっと顔出すし、明後日抜糸で、問題なければ月曜退院で。」

最後は、医者っぽく言い切られる。

「…はい。」

「火曜まで仕事休み?」

「はい。」

「ご飯は、無理しなくてもいいけど、出来るだけ食べてくれると、体力戻るから。」

「はい。」

「俺いると、緊張して食べられないかな?」

確かにそうだけど、はいと言えるはずもなく、曖昧な笑顔を浮かべる。

「じゃ、ゆっくり食べて。」

そう言って、部屋から出て行った。

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