ダイヤモンドの未来
問診が再開された。

「鼻水とか咳は?」

「今のところ大丈夫です。」


「お腹の調子は?」

「大丈夫です。」


「吐き気は?」

「ないです。」


「ご飯は食べた?」
すぐ食欲が落ちる私を知っているからか、優しいけれど、見逃さないと視線がそそがれる。

「嘘はつかないように。」
さらに念押し。

もう、正直に答えるしかない。

ちょっと開き直った感がある。

「昨日の夜、ちょっとプリン食べました。」


「薬は?」

「飲んでません。」

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