ダイヤモンドの未来
「うーん、とりあえず、全力で寄りかかってみたら。

そういう風に考えてるうちは、きっと気を遣ってるってことだし。

重いとか、気にしなくていいから。

俺も、甘えさせてもらうつもりでいるよ。

無理なら無理って言うから。」

思考が読まれているらしい。

そして、先生の言葉に素直になりたい、甘えたいと思うが、とうしていいか分からない。

「こんなこと、言ってる時点で甘えてますよね。」

結局、ちょっと強がってみる。

「まだまだだよ。」

頭をポンポンとしてくれる手があったかい。

まだ立派に熱があるけど、下がったことで少し楽になりよくなった気がしてしまう。

話していたいかもという、気持ちが見抜かれたように、

「まだちゃんと寝ような。横になって、眠れそう?」

と言われてしまえば、寝るしかない。

「はい。」

「よかった。おやすみ。」


優しいその声に促され、朝の光の中まぶたを閉じる。

身体も心も温かくなり、先生の気配を感じながら、眠りに落ちた。


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