ダイヤモンドの未来
「ピピピッ」脇から抜くと、37.4。

「見せて。」

と手をのばされた。私の信用はないらしい。

「この熱なら家まで移動してもいいかなと思うけど。吐き気とかある?」

「ないですけど…。」

この状態で先生の家に行くのは…。
というか、彼氏のうちにはじめて行くというのに…。

「じゃあこのまま、香江のうちでいい?
俺はコタツでいいし。」

「あの、ええと…」

「明日まで、一緒にいるのは譲れないから。」

言い切られると、それ以上は何も言えない。

「うちだったら、香江がベットで、俺がソファな。」

ソファとコタツどっちがいいんだろう…微妙…

「たまに、蒼介とか寝てるしな。香江は寝室で隔離されとく?」

先生の部屋は、少なくとも寝られるサイズのソファがあり、寝室と居間が別らしい。

うーん…。

「寒くならないうちに、移動するか。」

外はいい天気。家の中から見る分には、とっても暖かそうだけど、今は冬本番。夕方にはどんどん冷えてくる。

「はい。お願いします。」

もう同意しかない感じ。
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