ダイヤモンドの未来
夕方一緒にスーパーへ行く。

前を歩く一組のカップル。

スーパーの入り口左側にある、リサイクル用のゴミ箱に何か捨てに行った彼女。

白いコートに、膝上のスカート、ヒールのブーツを履いて、後ろ姿でも十分おしゃれで、可愛いことが分かる。

入り口で待つ彼氏。

ゴミを捨てた彼女が、彼氏のところへ小走りに歩み寄る。

二人は手をつないでスーパーへ入っていった。


そして、入り口へ近づく先生と私。

入り口の窓ガラスに2人の姿が映る。

私は仕事あがりで、黒色のコートにジーンズ、スニーカー、髪は後ろに一つに結んでいる。

足はほとんど痛みはないが、怖くてヒールは履けない、というか持ってない。

先生は、ショート丈の紺のコートにジーンズ。格好いいなぁ。


並んでていいのかな?

先生と元カノの保田先生の2ショットが脳裏に浮かぶ。

そんなことを考えていたら、歩くスピードが落ちていたらしい。

入り口に先に着いた先生が振り返った。

「どうした?」

首をふりながら、駆け寄った私にちょっと驚いた顔をした先生。

「足、大丈夫か?」

「はい。」

頷いた私の手を、先生が握ってくれた。



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