ダイヤモンドの未来
師長にばれた土曜の夜、家でゆっくりしていると、病院から呼び出された。
院内の事情を知っている香江はすんなりと俺を送り出す。こういうことが続くと、定番の、
「どうして仕事ばっかりなの?」
「仕事と私どっちが大事なの?」と言われることが、過去にはあった。
香江は言うだろうか、言う姿が想像できないが。
しかも、翌朝、思わず怒ってしまった俺。
シャワーから出ると…いない。
テーブルを見るとメモが置いてあった。急いで破いて、急いで書いたらしいメモ。気づかう言葉が書いてはあるけれど、怖がらせたのは明白だ。
どうするか…。追いかけるか…。
昨日の呼び出しは呼び出されただけあって、状況は厳しかった。本来なら追いかけるべきだろう。しかし、疲労困憊の全く寝ずに迎えた朝。体力的にも精神的にも、余裕がなさすぎて、追いかけても何もできないと、事態を悪化させるだけだと分かっていた。
20代前半なら追いかける体力はあったかもしれない。ただ追わないという選択を出来るだけ、年を重ねたのだろうか。追わなくても何とかなると思わせたのは、香江の俺を気遣ってくれた対応のおかげだけれど。
院内の事情を知っている香江はすんなりと俺を送り出す。こういうことが続くと、定番の、
「どうして仕事ばっかりなの?」
「仕事と私どっちが大事なの?」と言われることが、過去にはあった。
香江は言うだろうか、言う姿が想像できないが。
しかも、翌朝、思わず怒ってしまった俺。
シャワーから出ると…いない。
テーブルを見るとメモが置いてあった。急いで破いて、急いで書いたらしいメモ。気づかう言葉が書いてはあるけれど、怖がらせたのは明白だ。
どうするか…。追いかけるか…。
昨日の呼び出しは呼び出されただけあって、状況は厳しかった。本来なら追いかけるべきだろう。しかし、疲労困憊の全く寝ずに迎えた朝。体力的にも精神的にも、余裕がなさすぎて、追いかけても何もできないと、事態を悪化させるだけだと分かっていた。
20代前半なら追いかける体力はあったかもしれない。ただ追わないという選択を出来るだけ、年を重ねたのだろうか。追わなくても何とかなると思わせたのは、香江の俺を気遣ってくれた対応のおかげだけれど。