ダイヤモンドの未来
「何、食べたい?」

「えっと、先生は何食べたいですか?」(バレンタインデーだし、先生の食べたいもので)

とまでは、言えず…。

「うーん、和食かなぁ。あっ、この間言ってたベトナム料理は?」

「あっ、ベトナム料理!」

いつもより、大きな私の声で、決定してしまった雰囲気。

恥ずかしい…。

週末に車で移動していたときに、見かけたお店だった。

そんなに、高くなそうだし、私にも出せるかな。

「フォー食べたいなぁ。」

思わず出てしまった心の声は、しっかり聞こえていたらしい。

「フォーって何だっけ?」

「ベトナムのうどんみたいな。」

「あー、うどんか。」

納得した感じの先生。

元々料理をすることも、食べることも好きな私は、先生との食事の緊張感が減り、最近はよく食べている自覚がある。

若い頃は、緊張してもストレスがあっても、食べて発散という気分だった。

今は、疲れたり、緊張したりすると、びっくりするぐらい食べられなくなる。


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