ダイヤモンドの未来
コーヒーをテーブルに置き、ソファに座る。

私のバックと水色は、荷物を置く定位置になりつつある、部屋の隅に置かれている。


「疲れたから、甘いもの食べたいなぁ…。」

と、私の顔を覗き込み、そして、意味ありげに水色を見る先生。

「あっ、えーと…」

今しかない!

ソファから、立ち上がり、水色の紙袋を持って、立ったまま先生に差し出す。

ちょっと手が震えていたけど。

「よかったら…。」

「ありがとう。」

先生は、受け取ってくれ、立ったままの私に、ソファの隣をポンポンと叩いてくれた。

ゆっくり座った私を覗き込み、

「開けていい?」

と聞いてくれた。

「はい。」

丁寧に、濃い茶色の包装紙を外してくれる。

ベージュの箱を空けると、出てきたのはブラウニー3個。
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