ダイヤモンドの未来
「うわぁ、キレイ!!……ですね。」
角を曲がると、駅までの広い大通り、両側の木がイルミネーションで白とブルーに輝いている。
「キレイだな。」
「すごい!!」
突然のイルミネーションにテンションが上がる。
つい、敬語を忘れてしまう。
週末の遅い時間。
歩道には、駅へ向かう人に混ざって、手をつないでゆっくり歩いたり、立ち止まってイルミネーションを見たりしているカップルも多い。
車はゆっくり光のトンネルの中を進む。駅のロータリーには、ツリーやトナカイのイルミネーションが輝いていた。ロータリーを回ると、再び光の中を戻る。
曲がってしまうと、イルミネーションは見えなくなった。
ふぅっと思わずため息がもれた。