禁断の果実
「愛花どこの高校受けるか決まった?」

『全然、これっていう所がないんだよねぇ』

「それやばくない!?もうすぐ冬になるってい
うのに早くしないと落ちちゃうよ〜」

『いやぁ〜それだけは勘弁して~』


私はお兄ちゃんの顔を忘れてしまった
だってもう9年も前のことだ
覚えてるっていったらまぶたの上の
黒子が3つきれいに並んでいたことぐらい
結局どんなに好きでも何年も経てば
忘れてしまうそんなもんだよ


「愛花帰ろ〜」

『うん』


今頃お兄ちゃんは何をしてるんだよう…
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