Closed~閉じてる彼ら~
霧が消え去り雲が出る
ささらは学校を三日休んだ。

その間、例のボケ優男がやたらと話掛けてきて、鬱陶しかった。

彼の名前は《都築雅男》というらしい。





三日ぶりに会った時、ささらは長かった髪をばっさりと切っていた。


「縁。おはよ」

「え。…ささら?」


ささらは、ころころと笑った。


「ひどいなぁ。正真正銘水流ささらよ」

「髪…」

「ああ。失恋記念よ」

「失恋…」


天城くんとの事だろうか。


「そーよ。失恋よ」

「なんで…」


ささらが、ふられるなんて…。


「天城くんさぁ、私には興味無いんだってさ」


ささらは笑っていた。





でも。





あたしは何故だか、笑えなかった。


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