Closed~閉じてる彼ら~
休み時間。



「どーしょーかな…。

今日は一日、ここにいようかなぁ…」

「縁ちゃんがそうしたいなら、そうしなよ」


高杉先輩は欠伸をした。


「君は《委員長》じゃないんだし」

「…はい」


…ありがとうございます。


控え目なノック音。


「縁ちゃん。出て」

「はーい」


さっきの放送に文句を付けに来た教師だろうか。


内心、うんざりしながら扉を開ける。





そこにいたのは、教師なんかではなく、一人の女の子だった。



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