Closed~閉じてる彼ら~
女の子から便せんを受け取る。


「解りました。すぐに…」


高杉先輩の手招きに気づいた。


「少し、待ってて下さい」


高杉先輩に耳打ち。


「何ですか?」

「その便せん、内容を確認させて」


え。


「いや、ダメでしょ」

「なんで?」

「恥ずかしいですよ」

「縁ちゃんが?」

「あの人が、です」


多分それは、中二くらいの深夜に書いた自作のポエムを時間が経ってから他人に読まれるくらいの恥ずかしさじゃないかな。


「恥ずかしいなら、ここにも来られないんじゃない?」

「でも…」


それに、と高杉先輩は続けた。


「放送出来ない内容だったら、困るでしょう?」



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