Closed~閉じてる彼ら~
歌い終わると、疎らな拍手が起こった。





その中に、竜騎さんがいた。

竜騎さんは微笑みながら近付いて来た。



「縁ちゃん。ファンキーだね」

「竜騎さん。こんにちは」

「縁、知り合いだったの?」



ささらがギターを下ろし、聞く。



「うん。この前、お世話になって…」

「ども、天城竜騎です。…オレのこと、覚えてる?」

「どうも。水流ささらです。天城くんのお義兄さんですよね」



竜騎さんはからからと笑った。



「そ。昔は『純の』」


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