Closed~閉じてる彼ら~
あたしは、みんなより少しだけ、彼の事を知ってる。







一年前。

あたしが高一だった頃。





あたしは、入学前に持ってた高校生生活への期待を、九割くらい捨てていた。


学校は遠いし…。

教師はつまんない奴らばっかだった。

男子は馬鹿ばっかだった。

女子は上っ面の会話しかしないで、がっついてた。





溜息。





高校ってキラキラしてたのにな…、中学の頃は。イメージがね。





溜息。





ふと耳に入る、子供達の大声。


『ぎゃー』かな?

『ひゃー』かな?

どっちでもいいや。子供達のかわいさは変わらないし。


声をたどる。





幼稚園?

保育園?

孤児院?

子供がたくさんだ。





ん?





頭三つ分くらい高い人が…?


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