Closed~閉じてる彼ら~
「周りを見てみなさい」


周りを見回す。

慌てて俯く男子が数人。

満足そうに頷くささら。


「ね?」

「ささらを見てたんでしょ」

「縁だよぉ」

「じゃあ、ガンつけられたと思ったんでしょ」


ささら、本日三回目の溜息。


「なんで、そんなに自覚が無いのぉ?」





俄にざわめき。





見ると、男女が一組、入って来た。


「あ、雪割り王子と白雪姫先輩!」


え。何、それ?

渾名?

ハッずいなぁ、『雪割り王子と白雪姫』って。


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