Closed~閉じてる彼ら~
「縁」


振り返る。

難しい顔をしたささらが居た。


「縁。一緒に帰ろ?」

「…うん」


嫌な予感がする。





帰路。


ささらは、ポケットに手を突っ込んでいた。

どちらも、無言だった。





…気まずい。

ささらが普段おしゃべりな分、沈黙が怖い。


「ね、ねぇ、ささらってさ、放送の事、詳しいよね」

「まあね」

「あたし、機材の名前すら知らないし、すごいよね」

「別に」


会話終了。

視線が交わる事は無かった。


くっ…。

負けるか…!


「それじゃさ…」

「縁」


ささらは狂気を思わせる笑みを浮かべた。


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