Closed~閉じてる彼ら~
正面に、ゆらりと人影。





「物騒ね。マイクケーブルは殺しの道具じゃないのに」


高杉先輩…?

なんで…?





高杉先輩は、ゆっくりと歩み寄って来る。


「縁ちゃんを離しなさい、ささらちゃん」

「近づかないで下さい」


ささらの声は冷めていた。





高杉先輩は歩みを止めない。


「高杉先輩。聞こえなかったんですか?近づかないで下さい。縁が死にますよ」

「縁ちゃんはやらせない。大切な部員だから」



高杉先輩…。

あたしのこと、そんな風に思って…。


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