ナオ ~キミを愛してた~
「本当に…先輩の体は先輩だけのモノじゃないんですからね?オレのモノでもあるんです…大事にしてください…」
アタシだけの体じゃない
その言葉が、何故か今でも忘れられない
何故かはわからないけどね
リュウシンは、肌を重ねるに連れて
本当の自分を見せてくれるようになった。
両親は離婚して、母と二人暮らしだったこととか、自分のこと『オレ』って言ってくれる様になった
それが凄く嬉しかったのを覚えてる
「体冷えてますよ、はいココア。」
「ん。ありがと」
アタシの手の中にほどよい温かさのココアを置いた後、アタシの隣にそっと座るリュウシン
「どっか行った帰りだったんですか?」
「うん。みっちゃ、…セフレのとこ」
「そう…ですか」
リュウシンの寂しげな顔が
未矢の行為を思い出させる
いつも未矢は、寂しげな顔でアタシを抱く。似てるとかじゃなくて、思い出させるの