ナオ ~キミを愛してた~
「…テツヤ…?」
「…いや……違うの…」
てつや
くがてつや
九我徹也
名前と漢字が
アタシの頭ん中でリピートされる
大嫌いで
大好きな名前
未練がましい、か…
何故
こんな悲しくて
こんな切なくて
こんな寂しいの
どうしてこんな気持ちになるの
ふと、暖かいものが頬にふれる
指…
優しい、指。
「…な、お……」
「…泣かないで」
いきなり抱きしめられる
優しくて、強い力で
「ごめん…ごめんね直ぉ…ア…アタシ…テツヤのこと…忘れて……」