ナオ ~キミを愛してた~


座ったベンチがふと揺れる

直が、アタシの顎を持つ


「ねえ、香那」

優しくて甘い声で

アタシを呼ぶ


「直…」



アタシからゆっくり唇を寄せた

「…どっちの部屋?」

「…アタシの、部屋がいい…」


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