ナオ ~キミを愛してた~

「…どれだけ、上手くなったの?」

「やめて…離し、て…」

涙が出てくる

途端

その涙の意味がわかった


このままじゃ

犯される


そう察知した


「あれ泣いちゃった…無理矢理は嫌?ベッドがいいの?」

何も言えない

テツヤの瞳は冷たくて

何も言えなくさせる

まるでアタシを凍り付かせるような


そんな瞳


「ねぇなんか言ってカヤ……じゃねえとこのまま犯すぞ」

身震いした

口調が変わって

アタシに触れる手が

だんだん激しくなっていく


声が漏れていく


「ほら、喘いでないで言えよ。このままじゃ俺真面目にお前を犯す。犯すどころじゃ済まねえかもなぁ?お前が知らねえこと全部やってやろうか?」

微笑みながら言う言葉は残酷で

もう嫌とも言えなくなっていた


涙が止まらなくて

出ない声を無理矢理出して

出た言葉は





「フフッ…やっぱカヤ可愛い。じゃ行こ?」


ごめん

ごめんね直

ごめんね直


< 56 / 142 >

この作品をシェア

pagetop