ナオ ~キミを愛してた~


アタシが直の手に触れると

アタシの手に涙が落ちた

アタシの涙じゃない


直の涙


「俺、あの留守電聞いた時…俺お前ん家行ったんだ…そしたら……」

直は淡々と震える声で喋る

こんな弱くて小さい直を
見たことなかった


直はアタシの家に行ったら
テツヤに遭遇した

それからテツヤを思いっきり殴った
直はテツヤを知ってた

幼馴染みだった


もう2年くらい会ってなかったらしいけど、何も言わずに殴った

そう、直は言ってた


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