ナオ ~キミを愛してた~

あの頃のアタシには

あの時の言葉の意味が
わからなかった

素直じゃなくてごめん…?

直高は…
アタシの前じゃ

いつも素直だったよ…

素直で純粋で
ちょっと抜けてて
優しくて男らしい

自慢の彼氏だった…

なのに…

アタシはただ
彼の背中が見えなくなるまで

彼を見つめてた

背中を丸めて
ポケットに手を突っ込んで歩く姿が

アタシにはとても懐かしく見えて


その時は
確か桜吹雪だった様な

気がしないでもない

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