ナオ ~キミを愛してた~

アタシの学校は
ネクタイの色で学年がわかる

1年は紫
2年は青
3年は赤

これは毎年ローテーションしていく

アタシが1年だった時
3年の先輩が紫のネクタイだった

なんか少し懐かしい


「…来瀬、香那さんですか…?」

そんなことを思っていると
彼は恐る恐るアタシに言う

「…そうだよ」

「…中学の頃から、ずっと好きでした…付き合って下さい…」

いきなりかよ

同じ中学ってこと自体知らないし
そもそも何でいきなり告白なんだよ

断ろうと思った時だった
アタシの頭に最低最悪の案が浮かぶ



「体の関係なら、結んであげる」



すると後輩はそっと笑みを溢す

「…ありがとうございます…」


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