スキャンダルな贈り物♡
『お風呂、沸いた……よ』
「あ、おう。俺から入っていい?」
『う、ん。うん』
「お先」
しばらくして、お風呂が沸いたという通知がリビングに響く。
その後、ささっと和真はお風呂に向かった。
遠くで、シャワー音が微かに聞こえる。
なんだか………ドキドキしてきたよ。
なんでだろう?
私は癒やされたいがために、和真に抱かれる。
もう今、圭斗のことなんかどうでも良かった。
…………好きだけど…きらい。
目の前にあるコーヒーを、強引に飲み干した。
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俺は、優那の家のお風呂に入る。
入れてある青い入浴剤がにおいを醸しだす。
カビ一つ無い清潔なお風呂に、俺は隠れた優那の性格を感じた。
俺……優那が好きなんだ。
だから、優那を慰めたいとおもった。
……………なーんて、うそ。
俺が、抱きたかった。
好きな女を抱きたい。
これって間違ってないだろ?
好きな女が泣いてたら、隙ついて俺のものにしたくなる。
こんな気持ち、初めて過ぎてよくわかんねー。
俺は浴槽を出て、シャワーを浴びた。
「おっ。俺ん家と同じシャンプーじゃん♫」
シャンプーのポンプを多めに押して、俺はがむしゃらに頭を掻いて洗った。
流れる泡が、俺にとってなんだか快感だった。
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「あがったよー」
奥から、体を濡らした和真がやってきた。
私を見て、プイ、と顔をそらす。
私もその雰囲気に、なんだか居てられなくなった。
『んじゃ、入ってくるねっ』
早足で、私はお風呂に向かう。
通り過ぎたあとの和真の顔は、よく見ることができなかった。
髪を洗い、体を洗い……体はいつもよりていねいに洗った。
なんだろ……和真と居るとドキドキする。
………………おかしい。
お風呂から上がって、バスタオルで体を拭く。
ポンポン、と、ていねいに。
そして今日はボディクリームはつけなかった。
でも。
『……………』
ひとつ、問題発生。
いっつも私、お風呂から上がったあとってバスローブなんだよね……
これで行っていいかな…引かれないかな……
でも、この他にお風呂場に服はないし…
さっき着てた服着るのは……汚いし…
いいや!着ちゃえ。
私はササっと、バスローブを羽織った。
お風呂から出て、和真のいるリビングに向かう。
テレビを見ながらコーヒーを飲んでいる和真。
『和真…』
声をかけると、ビクッとはねて反応した。
「あぶねー、コーヒー溢すところだった」
『ふふ』
「んじゃ……いくか」
和真に連れられ、私は二階の寝室に向かった。