女神の落としモノ
「くそっ!!!」
俺は女を抱き抱える。
死ぬのか!?こんな所で!!!
もう、地面は近い。
俺は覚悟を決め、目を瞑った。
「………………………あ?」
覚悟していた衝撃は、いつまで経っても来ない。
俺はそっと目を開けた。
「な、なんだぁ?」
目を疑った。
俺は浮いていたのだ。しいていえば、俺ではなくて女が。
体が……光ってる………?
こいつ、一体何なんだ………?
女は眩しい光を放ち、宙に浮いている。
女に触れているからか、俺の体まで浮いていた。
そして、ゆっくりと地面へと降りる。
ーシュンッ
「っと!」
光が消えると、女も俺も、床へと落ちた。
咄嗟に女を抱き抱え、衝撃から守る。
助かった………のか?
チッ、肝が冷えたぜ…………
落ち着いてから、俺はまじまじと女を見つめた。
白い肌だな……まるで、雪のように…
綺麗………女を見てそう思ったのは初めてだった。
ただ、容姿が綺麗とかじゃねぇ、なんつうか………
神々しいというか、清らかな存在に思えてしかたない。
俺なんかが触れていいのか、不安になるほどに……