女神の落としモノ
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「はぁ……………」
行くあてもなくさ迷い歩いた末、私はついに疲れ果てて綺麗なお屋敷の門前にしゃがみこんでしまった。
疲れた…………
私、これからどうしたらいいの?
怖いよ、こんな知らない世界に一人だなんて……
膝を抱えたまま俯くと、少しだけ自分を守れるような気がした。
「疲れた………な…」
考える事に疲れた。
もう、何もかもが嫌だった。
悲しい………
今は、何も考えたくない…………
ーポツンッ
そう考えた瞬間、冷たい何かが頬に落ちてきた。
ーザァァァァ
それは次第に強くなり、私に容赦なく降り注ぐ。
それでも、私は動こうとはしなかった。
しばらくそうしていたら、だんだん眠気が襲ってきた。
そして、いつのまにか、夢の中へと落ちていた。