女神の落としモノ
『はじめまして』
「あ、えっ………えぇっ!!?」
目を開けると、そこには純白の片翼をはためかせ、にっこりと笑う美しい女性ー女神様がいた。
『私はルシェル。ある世界を見守る者…女神よ』
「は………い?」
なんだって!?
やばい!何も理解できないし、頭がついていかないよ!!
宇宙規模の話されても!!
『ふふっ、そして、私は探していたの。純潔の乙女を』
「純潔の乙女?」
それって、シタかシテないかっていうアレ!?
やだ、なんか恥ずかしくなってきた!!
確かに経験は無いけども!!
『純潔、それは清らかな体を持つ事ではないわ』
私の心を読んだの!?
筒抜けだったら恥ずかしすぎる!!
『心……純粋に命を愛し、しきたりに囚われない自由な思想。そして、思いを貫き通す強さと気高さ。喜び、悲しみ、痛み、怒りを感じる素直な心をもつ事こそ、純に清いという事』
「な、なんかすごい人だね、そんな人いる?」
というか、私どうして女神様と普通にお話してるんだろう?
もっとびっくりするべきなんだろうけど、私、わりと肝が座ってるらしい。