エターナル・フロンティア~後編~
ミルクが欲しいリオルは前足でソラの脚を叩くが、体調を考えれば甘やかすわけにはいかない。それでもリオルへの愛情を忘れないソラは「御免」という気持ちを含め、頭を撫でる。
主人の態度に何を思っているのか悟ったのか、リオルは両耳を垂らしながら簡易寝床に戻る。その切ない後姿にソラは心苦しくなってしまうが、やはり体調を第一に考えないといけない。
しかし、共に暮らす相棒に喜んで貰いたいもの。ソラはネットを使い犬専用の食べ物を探そうと試みるが、その前に作ったインスタント麺を食べないといけない。幸い、麺は大量の汁を吸いふやける一歩手前だったが、普通の面の歯応えを期待することはできなかった。
麺の固さに不満がないわけではないが、やはりいつもの麺の固さを食べたいもの。だがこれくらいのことで最初から作り直すのは勿体無いので、渋々ながら麺と具を胃袋に納めていく。そして自分の健康も考えないといけないので、味の濃いスープは少量飲んであとは残す。
その後、ネットを利用し犬専用の食べ物を探していく。検索された量は相変わらず多いが、リオルへの愛情を思うとこれくらいは苦ではない。ソラは簡易寝床で丸くなっているリオルに向かい微笑を浮かべると、相棒が好みそうな食べ物を選び出し注文していくのだった。